探偵 神宮寺三郎 危険な二人

2. 登場人物とストーリー

ファミコンの主要なターゲット層は子供を中心としたファミリー層だった。出されるゲームソフトもファンタンジーに溢れて、明るく楽しげでコミカルな作りの物が多かったように思う。その一方で、敢えて対象年齢を上げて、硬派でハードボイルドな世界観のゲームも数多くリリースされていた。「探偵 神宮寺三郎」シリーズは、後者のものである。主人公である神宮寺三郎はとてもおっさん臭いし、パッケージイラストも実に大人な雰囲気を醸し出していた。
情報の整理やヒントが得られるお助けコマンドとして、「神宮寺三郎」シリーズでは「タバコすう」というコマンドがある。
　オレは　タバコに　ひをつけた。
この後のセリフにより、助けられたプレイヤーも多かった事だろう。アダルトな雰囲気漂うTVゲームだった。

主要キャラクター紹介

以下はシリーズを通して登場する主要キャラクターである。

	神宮寺三郎 （じんぐうじさぶろう）
	本作の主人公。東京新宿の神宮寺探偵事務所の所長。（三作目なので）既に数々の難事件を解いている。30歳前後だったと思うが、今見ると少し老け顔に見える。愛煙家。コマンド「タバコすう」で情報を整理する。今回は神宮寺パートと洋子パートを交互に行き来しながら事件を解決する。
	御苑洋子 （みそのようこ）
	神宮寺探偵事務所の助手。有能で直感力に優れ、神宮寺が数々の難事件を解く手助けをしてきた。25歳前後だったと思うが、その言動からはもう少し上に思える。作品毎に容姿が大きく異なり、「危険な二人」では柔和なイメージ。今回は神宮寺パートと洋子パートを交互に行き来しながら事件を解決する。
	熊野参造 （くまのさんぞう）
	新宿淀橋署のベテラン警部。昔気質で正義感が強い。神宮寺の古くからの友人にして良き理解者であり、協力して事件を解決してきた。「危険な二人」の舞台が新宿では無いので出番は少ない。

次に本作「危険な二人」に登場するキャラクターの一部をご紹介。氏名と漢字は「任天堂公式サイト＞Wii＞バーチャルコンソール＞VC 探偵 神宮寺三郎 危険な二人（前後編）」によった。

？？	岡崎京子 （おかざききょうこ）
	御苑洋子の友人。夫の岡崎慎二の出場するバイクのレースに洋子と神宮寺を招待した。しかし、レースが始まっても姿を現さなかった。
	岡崎慎二 （おかざきしんじ）
	京子の夫で、洋子とも顔見知り。日本を代表するバイクのレーサー。神宮寺と洋子が見に行ったレースでは良い所が無く、事故を起こしてしまうが・・・。
	細田功 （ほそだいさお）
	岡崎慎二の所属するレーシングチーム、CCRの監督。事故の後、神宮寺が探偵だと知って、病院へ同行してほしいと依頼してくる。
	塚巻健二 （つかまきけんじ）
	レーシングチーム、ツカマキの監督。数年前、大手スポンサーを見つけて有力チームにのし上がった。

ストーリー

推理物のアドベンチャーゲームの筋を全て話してしまっては、面白みが無くなると言うものである。よって、冒頭を少しだけご紹介する。
――洋子の友人の岡崎京子の招待で、バイクレースを見に来た神宮寺と洋子。京子の夫である岡崎慎二は日本を代表するレーサーだったが、最後方からのレースとなり、事故を起こしたようだった。心配して岡崎のレーシングチーム「CCR」のピットへと駆け付ける二人。そこで神宮寺はCCRの監督、細田から妙な依頼をされることになる。
「あんた探偵だそうだが、私と一緒に病院へ行ってくれないか？」

さらに細田は続ける。
「この近くの水野医院だ。面倒なことになりそうなんだ。」
神宮寺は細田と共に水野医院へ向かい、洋子は未だに姿を見せない京子が来るかもしれないからと、ピットに残る。
果たして、細田の言う「面倒なこと」とは？そして、京子はどこに？
こうして、神宮寺と洋子の二人は事件に巻き込まれてゆくのだった――

この後のストーリーは、是非実際にプレイして体験して頂きたい。
いつもなら、次は裏技・小ネタの章なのだが、残念ながら全く思い当たらない。そこで今回は、テクニックの章を飛ばして、「危険な二人」の思い出話の章に移りたりと思う。今回は3頁構成である。