2013年12月28日 記
2015年11月20日再構成
4. 「テニス」の思い出
最後に「テニス」に関する思い出話をいくつかご紹介して、本稿を終えようと思う。
持っては無かった「テニス」
当時―私が小学生に上がったか上がってないか位の頃―「テニス」や「ゴルフ」(1984年5月1日発売)といったファミコン初期のスポーツゲームで遊んだ記憶は確かにあるのだが、何れのソフトも持ってはいなかった。多分、親戚の家か、友達の家で遊んでいたのだと思う。特に「テニス」はかなり楽しかったと記憶している。どういう経緯でそうなったのかは全く覚えていないのだが、ある日、「テニス」のロムカセットを借りることに成功し、剥き出しのまま持ち帰って、自宅でも暫く遊んでいた。高価なゲームソフトの貸し借りなんて、ほとんどした記憶が無いので、よっぽど気に入っていたのだろう。後に返却する時、少し寂しい思いをした気がする。
「スーマリ」で再注目
「テニス」と言えば、電源を入れたままロムカセットを引っこ抜き、差し替えるという接触不良によるカセットやファミコン本体の破壊を誘発しかねない「スーパーマリオブラザーズ(以下スーパーマリオ)」の256Wという裏技を思い浮かべる人が多いかもしれない。これを取り上げたのは『ファミコン必勝本』(JICC出版局、現宝島社)だったか。記憶ベースでざっくり話すと、「スーパーマリオ」のプログラム上でのWORLDを管理するアドレスが、「テニス」のプログラム上で歩数を管理していたアドレスに等しかったか似ていたかで、「スーパーマリオ」のWORLD数を「テニス」の歩数に書き換えることで「スーパーマリオ」のバグ面に行けるという荒技だ。“「スーパーマリオ」の裏面”と言われたこのバグ技は、「ファミリーベーシック」を使う方法もあるのだが、累計販売本数の多かった「テニス」を使用する方に注目が集まった。また、これにより、各家庭の押入れの奥に眠っていた「テニス」が一時期見直されていたと思う。久し振りにプレイした「テニス」に意外にハマった、と。
とは言え、繰り返しになるが、通電しながらのロムカセットの交換は、接触不良によるカセットやファミコン本体を破壊しかねない。両者の生産が終了してしまっている現在、敢えて挑戦するほどの裏技では無いと思われる。
当時にも、せっかく引っ張り出してきた「テニス」のロムやファミコン本体を壊してしまった人が居たかもしれない。勿体ない話である。
5. 終わりに
「テニス」いかがだったであろうか?
ファミコン実機と中古のソフトを用意すると言うのも良いが、Wii U(またはWii)でWii U版(またはWii版)のバーチャルコンソール(VC)版を購入するのが、一番手軽ではなかろうか。Wii版のVCはWii Uでもプレイ可能である。なお、3DSのVCではゲームボーイ版「テニス」が配信されている。